ISO9001:2000(品質マネジメントシステム規格)
ISO9000シリーズは、国際標準化機構(ISO)から発行された品質マネジメントシステムの規格です。
国際標準化機構は、スイスのジュネーブに本部を置く世界132カ国の規格機関の連合体であり、日本では
JISC(日本工業標準調査会)が、アメリカではANSI(米国規格協会)がメンバーとして参加しています。
ISO9000シリーズ品質マネジメント規格は、特定の製品やサービスを対象とするのではなく、製品やサービス
を作り出すプロセスに適用されるものです。なのでこの規格は幅広く適用することができ、世界中のサービス産業
製造業などから着目されています。
|
・顧客重視 ・ リーダーシップ ・ 人々の参加 ・ プロセスアプローチ ・ マネジメントシステムへのシステムアプローチ ・継続的改善
・意思決定への事実に基づくアプローチ ・供給者との互恵関係
これらの原則は品質目標の達成を促進する為に最も重要な要素になります
ISO9001:2000【品質マネジメントシステム】を活用すると
・記録をしっかりとる
・ミスの検出でなく予防処置を取るようになる
・従業員全員が品質について認識する
・重要文書を効果的に管理する
・プロセスの要所を継続的に見直す
・重要文書を効果的に管理する
このように活用することによって、品質コストの管理、生産性の向上、無駄の削減が実現していき、さらに顧客のニーズにす
ばやく対応することが出来るようになり高品質輸送に繋がっていきます。
品質マネジメントシステムの原則
:ISO9001:2000規格条項とタイトル :倉庫業・運送業の場合
品質マネジメントシステム | ☆一般要求事項 ★文書化に関する要求事項 |
☆保管・運送についての品質方針、品質目標を定め、従業員に理解させ、実行維持させる。 ★品質マニュアル、各規定・基準・要領などにルールを文書に定め、配布・改定・保管など最新版の管理をする |
経営者の責任 | ☆経営者のコミットメント ★顧客重視 △品質方針 ▲計画 ▽責任、権限及びコミュニケーション ○マネジメントレビュー |
☆トップの品質方針の表明と設定、品質目標の設定、マネジメントレビューの実施、資源(人、車、建物、設備)が使用できることを確実にする。 ★顧客満足の向上を目指し、荷主との取り決めを明確にし、守る。また、顧客満足度の調査をする △倉庫・運送についての品質に関する組織全体の方針・目標を設定し、達成内容を検証していく。 ▲品質マネジメントシステムの計画を作り、PDCA(計画・実行・検証・見直し改善)のサイクルに沿って運用する。 ▽組織図、職務分掌で責任と権限が明確にする。会議などで社内関連部署とのコミュニケーションを図る手段をとる ○トップによる定期的に品質マネジメントシステムが役立っているのか、否か見直しをする 使用した情報(資料)、会議の議事録を記録とする。 |
資源の運用管理 | ★資源の提供 ☆人的資源 ▽インフラストラクチャー ▲作業環境 |
★人員計画、投資予算計画などにより、仕事に必要な人、建物、設備機器などを用意する。 ☆仕事をする為の力量を持った人を配置できるように、教育計画に基づき、教育・訓練または資格認定を行い、記録する ▽必要な施設、設備などを明確にしそれらを点検などの方法により 管理、維持していく ▲作業場の安全衛生管理、福利厚生面を管理・維持していく 報奨制度、表彰制度など従業員への作業環境も含む |
製品実現 | ☆サービス実現の計画 ★顧客関連のプロセス ▽設計・開発 ▲購買 ○サービスの提供 ●測定機器の管理 |
☆倉庫・運送の仕事のやり方を決める。入庫〜納品までの作業はフロー図で表している。 ★荷主との商談、契約、受注により取り決めを確認する。 打合せ、顧客満足の測定などによりコミュニケーションを図る ▽提供するサービスを構築する一連の活動を明確にする 計画・調整・見直し・確認・検証・変更などを行う ▲設備備品の購入、荷役・運送の委託、設備管理の委託、外部委託に関する評価、契約などの管理をする ○倉庫・運送サービスの実施をする。 設備管理、入庫作業〜納品作業の手順書を守る。 ●温度計が正確であることを専門業者に校正して証明する。 その機器を元に、他の温度計との社内校正作業を行う |
測定、分析及び改善 | ☆一般 ★監視及び測定 ▽不適合品の管理 ○データの分析 ●改善 |
☆品質マネジメントシステムが役にたっていいるか、否かを測定し、分析を実施して改善する ★倉庫・運送に於ける検査(検品)、顧客満足度の測定、内部 監査、品質目標達成報告書などにより確認していく ▽倉庫・運送作業事故などの処理と荷主への報告を行う また、再発防止が必要なものは是正処置を取る ○管理に必要なデータを明確にしグラフ等の統計的手法を用いてデータの解析を行い、改善活動につなげる ●品質方針、品質目標、内部監査、データの分析、是正・予防処置及びマネジメントレビューを通じ継続して行う。また、再発防止の為の是正処置と未然防止の為の予防処置を行い、仕事のやり方をどんどん改良する。 |